絵本のなる木

2児(両方男の子)の父が、毎晩の絵本読み聞かせを通して、おすすめ絵本を紹介していきます♪お楽しみに☆

初めての海水浴

ねずみのかいすいよく (7つごねずみシリーズ)

ねずみのかいすいよく (7つごねずみシリーズ)


〈初めて読み聞かせした子どもの年齢〉
長男…5才5ヶ月
次男…2才11ヶ月

<作者紹介>
「海のしろうま」や「海のコウモリ」など、海を舞台にした作品が多い山下明生(はるお)さん。「バーバパパ」シリーズの翻訳も手掛けています。
いわむらかずおさんは「14ひき」シリーズでご存知の方もいらっしゃると思います。おさるの「タンタン」シリーズの「タンタンのズボン」は私の実家にもあり、何度も読み返しました。

<あらすじ>
ねずみの7つ子とおとうさんおかあさんで、海水浴に出かけることになりました。おとうさんはわんぱくなこどもたちがちょっと心配。7つの浮き輪を作ってヒモでつなげて準備OK,。電車に揺られて海へ出発です。海水浴を楽しむ7つ子たち。でも満ち潮には気をつけて…。

<読んでみました>
いわむらかずおさんの絵は柔らかなタッチながらもこまかく描かれたリアルな動物たちが特徴的です。色づかいも豊かで、全体的にほのぼのとしたやさしい印象を受けます。背景も美しく、今作の海水浴で広がる海には思わず見とれてしまいます。こんな海にいきたいな、と。個人的には帰りの電車の描写が好きです。海水浴の帰り、夕方の電車の中、初めて海水浴にくたびれて眠る7つ子たち、微笑むおかあさん。懐かしいような、なんとも言えない温かい気持ちになる絵です。

山下明生さんの文はわかりやすく、やさしく語りかけてくれるようです。言葉も楽しく、海水浴に出発の朝を「ぴかぴかびよりのあさ」と、希望に満ちあふれるような言葉で表現されています。日本語の豊かさを教えてくれますね。
他の絵本に比べるとややページ数が多いですが、電車、海水浴、お昼ごはんのさんかくおにぎり、お昼寝、おとうさんの救出劇など、見所が沢山あります。
泳げないおとうさん(だから浮き輪を作ってたんですね 笑)が流されてしまい、家族皆で助けようとします。ここで、7つ子たちが主体性を持って助けようとする姿が書かれていますが、ウチの子どもたち的にも子ども目線でおとうさんを助けようとするところが感情移入するのか、真剣な表情で見ていました。おとうさんが助かると長男は拍手していました。
子どもが大人に助けられる事は多々ありますが、子どもが大人を助ける事はあまりある事ではないので、手に汗握る体験をしたような気持ちになるのではないでしょうか。

<ここが「木になる」>
最後のおかあさんの言葉がいいです。始めから終わりまでにおかあさんのセリフはあまりないのですが、みんな遊び疲れて寝ているバス中で「かいすいよく、またみんなできましょうね」と微笑みながら語りかけます。おとうさんが海に流されたり、大変なこともあったけど、またこようね、と言えるおおらかさ。おとうさんはちょっとドジをしてしまったので言いづらいセリフです。だから代わっておかあさんが一言。おかあさんのセリフが少ないだけに、よけいに際立つ言葉です。夫婦は持ちつ持たれつだな、などと我が身を振り返ってしまいました 笑。