絵本のなる木

2児(両方男の子)の父が、毎晩の絵本読み聞かせを通して、おすすめ絵本を紹介していきます♪お楽しみに☆

心にじんときます「はしれ!たくはいびん」

はしれ!たくはいびん

はしれ!たくはいびん

初めて読み聞かせした子どもの年齢

長男…5才5ヶ月
次男…2才11ヶ月

作者紹介

竹下文子さんと鈴木まもるさんのコンビは数多くの乗り物絵本を作られています。

本作も偕成社の「のりものおはなし絵本」シリーズのひとつになります。他に「ざっくん!ショベルカー」「ピンポンバス」などがあります。

あらすじ

のどかな田舎のりんご畑で、おじいちゃんおばあちゃんがりんごを収穫。

孫たちにりんごを贈るため、宅配便をお願いするところからお話が始まります。

宅配便はご近所さんの荷物も預かりながら進みます。荷物はトラックを何度も乗り継ぎ、トラックは夜通し走り、やがて宛て先に届きます。

読んでみました

鈴木まもるさんの絵はタッチが柔らかく、見ていてホッと心が和みます。風景描写も美しく、見惚れてしまいますね。

登場人物がみんなやさしそうなのも特徴で、親しみを感じます。

動物がお好きなようで、どのページにも小さく、何かしらの動物がいます。子どもたちも動物たちがどこにいるか、探すのを楽しみにしています。

竹下文子さんの文はやさしく、語りかけるようです。ともすれば単なるお仕事の紹介になってしまいそうなお話に、しっかりとしたストーリー性を持たせてくれています。

宅配を頼んだ荷物がどうやって届くのか、なんとなくは知ってるけれど細かくはわからないですよね。

少なくとも私はわかりませんでした 笑。

「トラックで運んでくれるんでしょ?」ぐらいの理解でした 笑。

まぁ、実際そうなんですが、トラックだって何台も変わるし、仕分けも1回じゃないんですよ。そこには本当に沢山の方の手が関わっていることを教えてくれる絵本です。

荷物は集荷されてから、仕分けセンターなどを通り抜けながら、何台ものトラックを乗り継いで行きます。

夜の高速道路をライトを点けて走り抜けるトラック。明け方も走り続けます。(この朝の描写がきれいなので必見です。)

年長組の長男も、昼夜を問わず運ばれ続ける荷物と、それに関わる人の数に「え~?すごいね~」と素直に驚いていました。

ついに宛て先のお宅に荷物が届いた時には、読んでいる方にも達成感が感じられます。そのせいか、お孫さんたちのりんごの喜びように、こちらも温かい気持ちになります。

「よかったなぁ」と心が満たされ、 最後の竹下文子さんの文にぐっときます。

「きたぐにの りんごばたけから ながい たびをして やってきた りんごです。おいしい おいしい りんごです。」

この文、ほんの少しの短い文なのですが、今までのりんごの長い旅路の物語を共に過ごしてきた読み手にとっては、なんとも味わい深い文になっています。

絵本のなせる技だな、と思いました。

木になるところ

ラストのページ。孫からのお礼の電話に出ているおじいちゃんおばあちゃんの笑顔でしめくくられています。

文はありませんが、絵だけで十分なラストですね。いい絵本に出会ったな、と幸せな気分で読み終わります。

竹下文子さんの文に、鈴木まもるさんの絵。お互いの持ち味が存分に活かされた絵本だと思います。

こどもたちは、りんごの入った荷物のダンボール探しを楽しんでいました。

荷物の仕分けやトラックが変わる場面で沢山のダンボールが描かれていますが、よくみると必ずりんごのダンボールがありました。
こういった細かい描き込みは子どもたちは大好きですよね。