絵本のなる木

2児(両方男の子)の父が、毎晩の絵本読み聞かせを通して、おすすめ絵本を紹介していきます♪お楽しみに☆

ジブリのような世界観

おつきみ (季節のおはなし絵本)

おつきみ (季節のおはなし絵本)

〈初めて読み聞かせした子どもの年齢〉
長男…5才5ヶ月
次男…2才11ヶ月

<作者紹介>
あまんきみこさんは「ちいちゃんのかげおくり」が有名ですね。私が小学生の頃は国語の本にも載っていました。同作で小学館文学賞を受賞されています。当ブログでは「だんだん山のそりすべり」を取り上げさせていただいています。

黒井健さんは「ごんぎつね」や「てぶくろを買いに」の挿し絵でも広く知られています。

あまんきみこさんと黒井健さんのコンビで「なかないで なかないで」などの絵本があります。

<あらすじ>
十五夜のお月見を楽しみにしているえっちゃんとねこのミュウ。もくもくと大きな「でかぐもさん」に阻まれて月が見えなくなってしまいます。えっちゃんはミュウとおもちゃのはこでんしゃに乗って、空高く飛び上がり「でかぐもさん」とお話にいきますが…。

<読んでみました>
黒井健さんの登場人物はみんなかわいく、風景描写もきれいですね。ねこのミュウはころころと丸く、抱っこしたくなります 笑。後半に出てくる風の妖精「かぜっこ」がコスモスの花を揺らす様も鮮やかで、いつまでも見ていたくなります。

あまんきみこさんの文はやさしく、読んでいて心地よいです。「だんだん山のそりすべり」でもそうでしたが、登場人物たちに寄り添うような文体に心が温まります。当ブログで取り上げさせていただいた方ですと、せなけいこさんと通じるものがありますね。

おもちゃのはこでんしゃで、女の子と子猫が空高く飛び上がり、雲に「のいてよう」呼び掛ける。風の妖精「かぜっこ」たちの力が必要とわかり、ひとっとびでかぜっこたちを呼びに行く。

空飛ぶ猫と女の子に風の妖精。ちょっとジブリを彷彿とさせますね。ファンタジーだなぁ、と。短いながらも冒険的な要素もあり、もう少し長いお話でも楽しめそうです。

ウチの食いしん坊なこどもたちは、お団子が気に入ったようで、お団子の数をよく数えていました 笑。手作りのお団子、本当においしそうに描かれています。十五夜を前に、こどもたちとお団子づくりをやるのも楽しそうだな、と思いました。いつするかは不明ですが…笑。

<ここが「木になる」>
猫のミュウやでかぐもさんにかぜっこたち。動物や雲や妖精たち、みんなとえっちゃんは会話していますよね。会話によって、いろんなものの力を借りて物事を解決していきます。

それってこどもたちにとって、すごく大切なことを教えてくれていると思います。

どんなものにも命や魂みたいなものがあって、かけがえのないものたちの中で、私たちが生きているということ。自分もその中の一部であること。そして、同じ立場でなくとも、対話によって協力できること。

ただのファンタジー絵本でない、深みのある絵本だなぁ、とじわじわとした感動が湧いてくるお話です。
2016年出版となっていますが、「ちいちゃんのかげおくり」からは、30年以上経っていると思います。時代が変わってもこういった良質な作品を作り続けるあまんきみこさん、黒井健さんには、こどもを持つ親にとっては感謝しかありませんね。
「おつきみ」を子どもと読める幸せ。ありがとうございます!