絵本のなる木

2児(両方男の子)の父が、毎晩の絵本読み聞かせを通して、おすすめ絵本を紹介していきます♪お楽しみに☆

ねこねこ絵本

ルッキオとフリフリ おやしきへいく (講談社の創作絵本)

ルッキオとフリフリ おやしきへいく (講談社の創作絵本)

〈初めて読み聞かせした子どもの年齢〉
長男…5才5ヶ月
次男…2才11ヶ月

<作者紹介>
庄野ナホコさんは元々イラストレーターのようですね。2014年「ルッキオとフリフリ おおきなスイカ」で絵本デビューされています。我が家でも「おおきなスイカ」は読み聞かせ済みです。2014年デビューということは、当ブログで紹介させていただいてる作家さんの中ではお若いほうかもしれませんね

<あらすじ>
いつも腹を空かしているルッキオとフリフリ(ねこの名前です)。フリフリが「ネコぼしゅう」のチラシを見つけてきました。チラシには「おやしきでおくさまとくらしませんか ごうかなしょくじつき」と書いてあります。ついにおやしきに「しゅうしょく」できるかも。2匹は喜び勇んでおやしきへいきますが、そこには沢山のねこがいて…。

<読んでみました>
庄野ナホコさんの絵は一言で表現させていただくなら、きれいですね。「一度見たら忘れられない画風」との紹介文が絵本にもありますが、確かに見入ってしまいます。
よく見ると描き込みも多く、絵の隅々まで見るとおもしろい発見があります。

最初のルッキオとフリフリの部屋。床板を押しのけて雑草が生えてきてたり、テーブルの脚は継ぎ足し、カーテンやソファもツギハギと、2匹の貧しい生活ぶりが窺えますね。その貧しさがなぜかほほえましいのも、庄野ナホコさんの絵の不思議な魅力のひとつかもしれません。

ねこも沢山登場し、後半はねこのコスプレ(!?)も楽しめるので、ねこ好きにはたまらないでしょうね 笑。ねこたちの服のセンスも改めてみるとおもしろくもかわいくもあります。

文は長くなく、ルッキオとフリフリの「兄貴と舎弟」な会話がおもしろいらしく、子どもたちにも受けていました。

おやしきの「しつじ」をルッキオたちが「ひつじ?」と聞き間違える下りでは、こどもたちも同じように「ひつじ!?」と聞き間違えていました 笑。キミたちはねこと同レベルなのね、とこちらも笑ってしまいました。執事って、なかなか日頃出会いませんから仕方ないですよね 笑。

そういう意味では、ルッキオとフリフリは子どもと同じ目線や近い立場の存在として書かれ、こどもにも感情移入しやすいような気がします。

おくさまの前でモジモジして、いよいよ怖くなったら手が(ここでは爪が 笑)出てしまったり。このあたりも子どもに通じる所がありそうですよね。

そのあとのおやしきから2匹が逃げる絵がとてもきれいです。夜の月明かりに照らされて走る2匹。奥のほうでは海が月の光にまたたいています。きれいですが、小さい2匹の存在との対比で、なんとも切なくも感じられます。こんな広い美しい世界で、小さな2匹ががむしゃらに走り逃げている。なんともいえない余韻が残る絵ですね。

ラストは「おおきなスイカ」でもそうですが、ルッキオとフリフリがしたたかにもご馳走にありつき、駄洒落でしめくくられます。
2匹の転んでもただでは起きない、このしぶとさとしたたかさ。妙にほのぼのしますね。実はおくさまに気に入られていた、とのオチにもクスッとしてしまいますね 笑。

<ここが「木になる」>
ラストのページでおくさまの前でお魚をおいしそうに食べるねこ。今回の募集で「採用」となったねこでしょうか。このねこ、よく見返すと、ほかのページにもちょくちょく描かれています。かなり自由奔放な感じで描かれていますが、なぜおくさまの「採用」になったのか、考えながら探してみるのもおもしろいかもしれないですね 笑。