絵本のなる木

2児(両方男の子)の父が、毎晩の絵本読み聞かせを通して、おすすめ絵本を紹介していきます♪お楽しみに☆

ある日突然北極へ「シロクマのしゅくだい」

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北極って、遥か遠くの世界のように感じますよね。
そんな遠い世界が、ある日、目の前に広がっていたらどうしましょうか。。。

シロクマのしゅくだい

シロクマのしゅくだい

初めて読み聞かせした子どもの年齢

長男…5才7ヶ月
次男…3才1ヶ月(ちよっと早かったかな)

作者紹介

ティラ・ヒーダーさんは謎のお方ですね。著作も本作のみのようですし、いろいろ調べてみましたか、情報がありませんでした。
ただ、あとがきにもある通り、本作はご自身の北極での体験が元となっているようです。

本作は2018年7月初版となっておりますので、ごくごく最近の絵本ですね。お若い方なのかな、と思います。

訳者の石津ちひろさんは「くだものだもの」「おやおやおやさい」などの作品があります。

「くだものだもの」は我が家にもあり、長らく子どもたちに愛読されています。

「なぞなぞのたび」(フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞、「あしたうちにねこがくるの」(講談社)で日本絵本賞など、受賞作も多いです。

あらすじ

シロクマのことを調べる宿題が出たソフィー。
でも、シロクマなんかに興味はありません。
テキトーに書いて終わらせてしまうと、突然本物のシロクマがぬっと現れて…。

読んでみました

…図書館にて…
シロクマと宿題でもすんのかな?
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なんとなく手に取ってパラパラとめくってみたら、絵のタッチ(水彩画かな?)がきれいだったので、借りてみました。

実は、内容はあまり期待していなかったのですが(すみませんm(__)m)

思いのほかおもしろかったので、ブログアップです☆

シロクマのことを調べる宿題に興味の持てないソフィー。

そこに突然シロクマが現れ、次の瞬間には北極にいます。

え?!!Σ( ̄□ ̄;)

そんな突然、どこでもドアも使ってないのに?!

まぁ、そうなりますよね。
若干強引な展開かもしれませんが、こういうところが絵本ならではですよね☆

例えば、急に女の子が空飛んだり、魔法使いが現れたり…。

でも、そこが創作絵本のいいところだとも思います。

「私たちが日頃体験できないことを体験させてくれる。」
「聞いた事もないようなお話を教えてくれる。」
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それらは間違いなく、これからを生きる力になっていくと思うのですよ。

そんなわけでの、子どもへの読み聞かせの日々。


しかし…しかし、いきなり北極ですか…。

ちょっとついていけない感がありますが、それは主人公のソフィーも同じようです 笑。

最初はソフィーもシロクマのオラファーにそっけないです。
北極に誘われても、見たいテレビがあるようで「やめとく」みたいな感じ。

でも、オラファーに北極へ連れてこられて、オラファーと歩き回るうちに、北極とオラファーといることが楽しくなってきたみたいです。

確かに、オラファーの案内してくれる北極は魅力的です。

首を突っ込んで海の中をのぞけば、大きなクジラが歌っている
雪の中にはアザラシやホッキョクウサギが隠れていたり
夜にはオーロラが見れて…。

こちらの絵本、なにせ絵がきれいです。
景色が美しいです。
氷山の下を歌をうたいながら漂うクジラ…なんとも神秘的です。

こんな世界があるなら、本当に見てみたいなぁなんて思っちゃいます。

それらの描写に目も心も奪われながら、ソフィーとオラファーが仲を深めていく過程もまた彩りを加えています。

氷山を二人で遊びまわり、海にドボン!
二人でからだをぶるぶるふって水気を切ったり、そのまま二人くるまって寝てしまったり…。

氷の上で寝ていたら氷がとけだし、二人で漂流してしまいます。

二人で助け合ってトラブルから抜け出すあたり、このあたりがクライマックスかと思いますが、クジラの再登場に子どもたちも盛り上がっていました
(o^・^o)
なんとなく受け身だったソフィーが知恵をしぼって行動に移し、疲れきったソフィーを背に乗せて歩くオラファー。

この描写も印象深いです。

氷がとけて漂流する下りに表されているように、多分、本作は地球温暖化へのメッセージ性もあるのでしょう。

人と動物が助け合いながら、力を合わせれば困難をくぐり抜けることができる。

そんなメッセージを感じました。

そして、オーロラを寄り添いながら眺めるソフィーとオラファー。

やっぱり北極に来たらオーロラですよねf(^_^;

北極の醍醐味を堪能しつつ、物語は幕を閉じます。

ラストはソフィーの宿題の風景で締めくくられています。
宿題のプリントには収まりきらず、模造紙のような大きな紙に何枚も、徹夜作業のように熱心に書いているソフィーの姿が描かれています。

文はないですが、それで十分伝わりますね。

なんともほほえましく、読後感が温かいです。

子どもたちはまだ「宿題」の意味がわからないので、ラストはちょっと??な感じでした 笑。
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小学校にあがったらわかるのかなぁ。。。

木になるところ(おすすめポイントなど)

まるでシロクマに興味のなかったソフィー。
ラストのページとの変わりようがすごいですねf(^_^;

でも、実はそういうことって沢山ありますよね。

興味なくても、実際に体験してみたら楽しいことや、遊んでみたら好きになれること。。。

余談ですが、ウチの長男はちょっとできないことがあると、すぐにやらなくなるところがあります。(鉄棒の前まわり逆上がり、保育園の運動会でやる予定のEテレのパプリカダンスとか)
( ̄~ ̄;)

もう少し練習すればできるようになるだろうに、とよく思ってしまいます。
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この絵本のように、やってみたら楽しいことや好きになることが世の中にはあふれていることに、ぜひとも気づいてほしいなぁ、と思いました。

最後に、「シロクマのしゅくだい」おすすめポイントです。

①いきなりホッキョク!(あ、いきなりステーキみたい 笑)
絵本ならではの場面展開。
北極での温暖化は遠くのお話ではないよ、との意味かな。

②主人公ソフィーの変化(成長)
物語の始めと終わりの顔つきの違いに注目。
千と千尋のよう、生きる力が引き出されていくような。。。

③絵がきれい
北極の氷の感じや海の中のクジラ、そして、オーロラ。
北極を堪能できます。一見の価値あり。

④文章が短い
基本的にソフィーとオラファーの会話がメインなので、文章が短くわかりやすいです。
絵本にしてはページ数が46ページと多めですが、ページ数ほどの長さを感じさせません。

以上でしょうか。

作者のティラ・ヒーダさんの絵本は今のところ本作のみのようです。
他の作品も読んでみたいな、とも思いました。