絵本のなる木

2児(両方男の子)の父が、毎晩の絵本読み聞かせを通して、おすすめ絵本を紹介していきます♪お楽しみに☆

ぐりぐらコンビが贈る「そらいろのたね」

 名作「ぐりとぐら」同様、昔から愛されている絵本です。

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そらいろのたね

そらいろのたね

 

初めて読み聞かせした子どもの年齢

長男…3才ごろ
次男…2才ごろ

作者紹介

中川李枝子さんは「ぐりとぐら」シリーズ(全7作)が有名ですね。

他にも大村百合子さんとコンビで「いやいやえん」や「ももいろのきりん」などの作品があります。

 

「となりのトトロ」のオープニングに流れる「さんぽ」の作詞も、実は中川李枝子さんです。

 

中川李枝子さんと大村百合子さんは姉妹だったんですね。調べてビックリ👀

2013年にお二人で、文芸や映画など様々な文化分野において業績をあげた方に贈られる菊池寛賞を受賞されています。

賞など

全国学校図書館協議会選定図書「基本図書」
厚生省中央児童福祉審議会特別推薦図書

あらすじ

ゆうじが模型飛行機で遊んでいると、きつねが「いいな」と言うので、きつねの持っている「そらいろのたね」と交換することになりました。

ゆうじがそらいろのたねを植えて水をあげると、小さなおうちができました。おうちは水ををあげるとどんどん大きくなって…。

読んでみました

ぐりとぐらと似た感じかな?とほのぼのと読み進めると、後半、おや?とするストーリー展開ですね。

模型飛行機とそらいろのたねをとりかえっこしたゆうじときつね。

ゆうじはそらいろのたねにたくさん水をやり、そらいろのいえを育てます。

「そらいろのたね」から「そらいろのいえ」ができる発想もステキですね。
単なる水色や青色ではなく、「そらいろ」
そこには人それぞれの「空の色」が想像されることでしょう。
中川李枝子さんのセンスが光りますね。

そらいろの家はどんどん大きくなり、ゆうじはどんな動物も、どんなお友達も受け入れます。

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それぞれの動物やお友達にお部屋があり、仲良く入居します。

このあたり、ホントにいろいろな動物が描かれていいるので、子ども的にはおもしろいようです。「え?ぞうさんも?」などの声が聞かれました。また、動物の名前を当てっこするのも楽しいようです。

さらにさらに…
あの名作「ぐりとぐら」からぐりとぐらもそらいろのいえにやってきます。
特にセリフもなく、小さく描かれているだけなので気づきにくいですが、長男は目ざとく見つけていました 笑。

さて、たくさんの動物やお友達がそらいろのいえで楽しんでいるところに、きつねが現れます。

ほのぼのしたお話は、ここらから変わってきます。

きつねはそらいろのいえが「そらいろのたね」からできたことに驚き、ゆうじに模型飛行機を返すから、そらいろのいえを返してくれ、と言い出します。

まあ、元は自分の宝物でしたしね。そうなる気持ちはわからないでもないです。

そして、そらいろのいえの中の皆を「ぼくのいえだからでていっておくれー」と追い出してしまいます。

さらにきつねは窓を全部閉めて、扉も鍵をかけていきます。

さすがにそれはやりすぎでは、とおもっていると、そらいろのいえはどんどん大きくなって、おひさまにぶつかり崩れてしまいます。

あとにはゆうじの作った「そらいろのたね」の立て札と、びっくり仰天してのびたきつねだけが残り、お話は終わります。

え?これでおわり?

初めて読んだ時の、私の率直な感想はコレですね。

あっけないし、「ぐりとぐら」のようにみんなで楽しみを分かち合っての終わりではないんですね。

一人占めをしたきつねが痛い目に遭うという、最後にピリッと香辛料を効かしたテイストの絵本なのかな。

でも…そらいろのいえは、きつねが一人占めしなくてもどんどん大きくなったのでは?
皆が入ったまま崩れたら、とんだ大惨事になったかもしれない。

だとしたら、皆を外に出したきつねは、皆を助けたことになります。意図したわけではないでしょうが。。。

そう考えると、一人のびているきつねは皆の身代わりになったことにもなります。
単なる悪者でもないのかな、とも思いました。

物語の終わり方がややぶっきらぼうな印象を受けますが、変に説明的にならないほうが、こうやっていろいろな角度から考えられるので、おもしろい効果もありますね。

木になるところ(おすすめポイント)

最後に「そらいろのたね」おすすめポイントです。

🌕日本語がきれい
    中川李枝子さんの文章は日本語がきれいなので、読んでいて心地よいです。
    「そらいろのたね」からうまれた「そらいろのいえ」
     言葉の発想と澄んだ響きがいいですね。

🌕いろんな動物
    そらいろのいえにはいろいろな動物が入っていきます。ぞうやライオン、ひよこなど。ウチの子どもは絵本に動物が出てくると、毎回名前を当てっこしますf(^_^)

🌕ぐりとぐら
    ほんの2ページで、セリフもないですが、ぐりとぐらが登場します。これができるのは中川李枝子さんと大村百合子さんコンビならではかな、と思います。

🌕考えるラスト
    消えた「そらいろのいえ」とのびたきつね。説明がないからこそ、考えるおもしろさがあります。

以上でしょうか。

ゆうじときつね。
私はどちらかというと、きつねが気になりました。

一人で大きなそらいろのいえに住んで、なにがしたかったのかな。

友達はいなかったのかな。
宝物のそらいろのたねと模型飛行機を交換したゆうじは、友達じゃなかったのかな。

のびてしまったきつねにゆうじはどんな言葉をかけるのかな。

そんなとりとめのないことを考えました。

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